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未経験エンジニアはSIerとSESどっち?5年後の市場価値で徹底比較

Jscareer2

未経験からエンジニアを目指すとき、「研修や安定性があるSIerと、案件の幅が広いSESのどちらに応募すべきか」で迷う人は少なくありません。
しかし、SIerとSESは単純な優劣で決められるものではなく、仕事内容、案件の商流、教育体制、配属先、本人が伸ばしたいスキルによって5年後のキャリアは大きく変わります。
この記事では、IT業界が未経験の新卒・第二新卒・30代の転職希望者に向けて、SIerとSESの違い、メリット・デメリット、年収や市場価値、求人選びの確認項目をわかりやすく解説します。
自分に合う入社先を見極め、将来も選ばれるエンジニアになるための判断材料として活用してください。

Contents
  1. 未経験エンジニアはSIerとSESのどっち?結論は「5年後に目指すキャリア」で選ぶ
  2. 未経験から入るSIerとSESの違いを仕事内容・雇用形態から比較
  3. 【比較表】未経験エンジニアが知るべきSIerとSESの5年後の市場価値
  4. SIerに未経験で入社するメリット・デメリット
  5. SESに未経験で入社するメリット・デメリット
  6. 未経験者がSIer・SES選びで失敗しないための企業チェックリスト
  7. 新卒・第二新卒・30代未経験で変わるSIerとSESの選び方
  8. 5年後に市場価値の高いエンジニアになるキャリア戦略
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未経験エンジニアはSIerとSESのどっち?結論は「5年後に目指すキャリア」で選ぶ

未経験エンジニアがSIerとSESのどちらを選ぶべきかの結論は、「入社しやすい会社」ではなく、5年後にどのような仕事をできる人材になりたいかで決めることです。
顧客折衝、要件定義、プロジェクト管理などの上流工程に関心があるならSIerが有力であり、特定のプログラミング言語やクラウド、Web開発の実装経験を早く増やしたいならSESが合う場合があります。
ただし、SIerでも開発に強い企業はあり、SESでも教育・営業・案件選択の仕組みが整った優良企業はあります。
会社の看板や雇用形態の言葉だけで判断せず、未経験者の配属実績、担当案件、先輩のキャリア、評価制度まで確認することが重要です。

  • 上流工程や顧客課題の解決に興味がある人はSIerを中心に検討する
  • 実装経験や技術領域の幅を優先する人はSESも有力な選択肢にする
  • どちらの場合も、入社後に担当する業務とキャリア支援を具体的に確認する

SIerが向く未経験者:上流工程・大手企業のプロジェクトに挑戦したい人

SIerは、顧客企業の業務課題を聞き取り、システムの企画、要件定義、設計、開発、導入、保守までを一貫して支援する企業です。
そのため、将来的に顧客と会話しながら業務を整理したい人、大規模プロジェクトで多職種と協力したい人、リーダーやプロジェクトマネージャーを目指したい人に向いています。
特にユーザー系・メーカー系・独立系のSIerでは、金融、製造、通信、公共などの業界知識を身につけられる可能性があります。
未経験の初期配属ではテストや運用保守から始まることもありますが、育成計画が明確で設計・顧客対応へ進む道筋がある会社なら、技術とビジネスの両面を育てやすいでしょう。

SESが向く未経験者:多様な開発案件で実務経験と技術力を増やしたい人

SESは、自社に雇用されたエンジニアが、顧客先のプロジェクトに技術支援として参画する働き方です。
案件によってJava、PHP、Python、JavaScript、AWS、ネットワーク、セキュリティなど扱う技術が異なるため、実務を通じて専門性を作りたい人には選択肢になります。
複数の現場を経験できれば、異なる開発手法、チーム文化、業界のシステムに触れられる点もメリットです。
一方で、希望する案件に必ず入れるとは限らず、営業担当の提案力や会社の取引先によって成長速度が左右されます。
未経験者は「開発案件への配属率」「最初の案件の内容」「案件を断る・相談する仕組み」を確認し、自分で学習を継続できる環境を選びましょう。

「SIerはやめとけ」「SESはきつい」と一概にいえない理由

インターネット上では「SIerは古い技術ばかり」「SESは低年収でキャリアにならない」といった意見が見られますが、すべての企業に当てはまる話ではありません。
SIerにはクラウド移行、データ活用、DX推進、アジャイル開発に取り組む企業があり、SESにも単価連動の給与制度や案件選択制、手厚い教育を用意する会社があります。
反対に、SIerでも長期間の監視業務だけを任される場合があり、SESでも高い技術力を求められる優良案件に入れる場合があります。
重要なのは業界用語による印象ではなく、未経験者がどんな案件に入り、誰から学び、次の仕事へどうステップアップできるかです。
口コミは参考情報にとどめ、求人票、面接、会社資料から事実を比較してください。

未経験から入るSIerとSESの違いを仕事内容・雇用形態から比較

SIerとSESの違いを理解するには、会社名ではなく、誰と契約し、誰の課題に対して、どの範囲の業務を担うのかを見る必要があります。
SIerは顧客からシステム開発を請け負い、成果物の完成に責任を持つケースが多い一方、SESはエンジニアの技術力や労働時間を提供する契約形態として活用されることが一般的です。
ただし、実際の現場ではSIerの社員が顧客先に常駐することも、SES企業が受託開発を行うこともあります。
未経験者は「常駐の有無」だけで良し悪しを決めず、自社の正社員として雇用されるか、配属先で何を担当するか、キャリア面談が機能しているかを確認しましょう。

比較項目SIerSES
主な役割顧客の課題に対してシステムを企画・構築・導入する顧客先のプロジェクトへ技術者として参画する
未経験時の業務例テスト、運用保守、設計補助、開発補助テスト、監視、ヘルプデスク、開発補助、インフラ運用
将来伸ばしやすい領域業務知識、要件定義、設計、顧客折衝、管理実装、クラウド、インフラ構築、複数現場での対応力

SIerのシステムエンジニア:顧客の課題解決から設計・開発・運用まで担う

SIerのシステムエンジニアは、単にプログラムを書く職種ではありません。
顧客の業務を理解し、「どのような仕組みなら課題を解決できるか」を考え、必要な機能、予算、納期、体制を整理してシステムへ落とし込む役割を担います。
プロジェクトの規模が大きいほど、要件定義、基本設計、詳細設計、開発、テスト、導入、運用保守と担当が分かれ、未経験者は下流工程から経験を積む傾向があります。
将来、設計や上流工程へ進むには、指示された作業を正確に行うだけでなく、業務知識、資料作成、報告、顧客とのコミュニケーションを磨くことが必要です。
技術力に加えて調整力を身につけたい人にとって、SIerは成長機会を得やすい環境といえます。

SESエンジニア:客先に常駐・在宅勤務で参画し、案件ごとに技術を磨く

SESエンジニアは、自社の営業が獲得した案件へ参画し、配属先のチームで開発やインフラ運用などを担当します。
勤務先は顧客のオフィスである客先常駐だけでなく、近年は在宅勤務やハイブリッド勤務の案件もあります。
ただし、リモート可の求人であっても、未経験者は研修期間や初回配属時に出社が必要なことがあるため、勤務条件は具体的に確認しましょう。
SESの強みは、案件選びが機能していれば、早い段階から希望技術に近い現場で経験を積める点です。
一方、現場での評価が自社の人事評価に十分反映されない会社もあるため、営業・上司との定期面談、スキルシートの更新、次案件への希望伝達を主体的に行う姿勢が欠かせません。

プライム案件・二次請け以降の違いがキャリアと給与に与える影響

IT業界では、顧客から直接仕事を受ける企業をプライム、そこから仕事の一部を受ける企業を一次請け、二次請けと呼ぶことがあります。
一般に、顧客に近い上位の商流ほど要件定義や設計など上流工程に関わりやすく、プロジェクトの予算にも余裕がある傾向です。
下位商流が必ず悪いわけではありませんが、多重下請けの深い案件では、報酬が中間企業に分配され、エンジニアの給与や担当範囲に影響することがあります。
未経験者は商流だけで応募先を除外するのではなく、自社がどの顧客と直接取引しているか、未経験入社者が何年目で開発・設計へ進んだかを質問しましょう。
自分の単価や評価基準を説明できる企業は、キャリアの見通しを立てやすいといえます。

【比較表】未経験エンジニアが知るべきSIerとSESの5年後の市場価値

未経験から5年間働いた後の市場価値は、SIerかSESかという所属形態だけでは決まりません。
市場で評価されるのは、どの技術を使ったか、どの工程を担当したか、自力で課題を解決した実績があるか、周囲を巻き込んだ経験があるかです。
SIerでは業務知識や上流工程、SESでは実装やクラウド技術を得やすい傾向がありますが、配属案件によって実態は異なります。
5年後に転職や年収アップを実現したいなら、毎年スキルを棚卸しし、「次の一年で得る経験」を意識して案件を選ぶことが重要です。
平均年収やリモート可否といった表面的な条件だけでなく、市場で説明できる実績を作れる環境かを比較しましょう。

比較項目SIerで得やすい経験SESで得やすい経験
技術・業務スキル業務知識、要件定義、設計、ベンダー管理プログラミング、クラウド、インフラ構築、技術検証
5年後の主な進路SE、リーダー、PM、ITコンサルタント開発エンジニア、クラウドエンジニア、技術リーダー
年収が伸びる条件上流工程、顧客折衝、マネジメントの実績高単価技術、設計構築、成果物、案件選択の実現
注意点運用保守だけが長期化しないようにする低単価案件や現場任せの体制を避ける

スキルの市場価値:上流・PM経験とクラウド・Web開発経験を比較

市場価値が高いエンジニアには、大きく分けて「技術を深く追求できる人」と「顧客課題を整理し、チームを動かせる人」の二つのタイプがあります。
SIerで得やすい要件定義、基本設計、進捗管理、顧客折衝といった経験は、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントを目指す際に強みになります。
一方、SESで経験しやすいWebアプリ開発、AWSやAzureなどのクラウド構築、CI/CD、セキュリティは、技術職として転職する際の評価材料になりやすい領域です。
理想はどちらか一方に偏りすぎず、技術の基礎を持ちながら設計意図を説明できる状態を目指すことです。
未経験者は最初からPMを目指すより、まずコード、テスト、インフラ操作などの実務を理解し、その後に担当範囲を広げると市場価値を高めやすくなります。

年収・給与の伸び:平均年収だけでなく還元率と昇給制度を見る

SIerとSESの年収を比べる際、求人に書かれた初年度の月給や平均年収だけで判断するのは危険です。
SIerは賞与、家族手当、住宅手当、退職金などを含めて長期的な待遇が安定している企業がある一方、SESは案件単価と連動して昇給する仕組みを持つ企業では、スキルアップに応じて給与を上げやすい場合があります。
ただし、還元率が高く見えても、待機時の給与、賞与の有無、固定残業代、社会保険、教育費の扱いによって手取りや将来の収入は変わります。
面接では、未経験入社者の1年目・3年目・5年目の年収例、昇給の基準、評価の頻度を確認しましょう。
自分の成長が給与に反映される根拠を説明できる会社を選ぶことが大切です。

転職のしやすさ:SIer経験者・SES経験者が評価されるポイント

転職市場では「SIer出身だから有利」「SES出身だから不利」といった単純な評価は行われません。
採用担当者が見るのは、所属企業の名前よりも、担当したシステムの規模、開発言語やクラウド、工程、役割、成果を具体的に話せるかです。
SIer経験者は、顧客との調整、業務理解、設計書の作成、複数人でのプロジェクト推進を伝えられると評価されやすくなります。
SES経験者は、使用技術、担当機能、改善実績、現場での主体的な提案、短期間でのキャッチアップ力を示せると強みになります。
どちらの経歴でも、テストだけ、監視だけといった説明に終始すると選択肢が狭まるため、日々の業務で工夫した点や学んだことを記録しておきましょう。

働き方の差:残業、土日祝休み、年間休日、リモートワークを比較

働き方はSIerかSESかよりも、企業の顧客層、プロジェクトの納期、配属案件、組織文化による差が大きい項目です。
大手SIerや大手企業向け案件では土日祝休みや年間休日が整っていることがありますが、本番リリース前や障害対応では残業や休日対応が発生する可能性があります。
SESでは参画先によって勤務時間、出社頻度、服装、残業時間が変わるため、現場の条件を事前に確認する必要があります。
リモートワークは魅力的ですが、未経験者にとっては質問しづらく、自己管理が難しい面もあります。
求人票の「残業月平均」「フルリモート」「完全週休2日制」という表現だけを信じず、配属実績、障害時の対応、帰社日や面談の有無まで聞いて、自分が継続して働ける環境かを判断してください。

SIerに未経験で入社するメリット・デメリット

SIerへ未経験で入社する魅力は、体系的な研修やチーム開発を通じ、エンジニアとして働くための基礎とビジネススキルを同時に学びやすい点です。
特に自社で新卒や第二新卒を継続採用している企業では、教育担当、OJT、資格支援、階層別研修が整っていることがあります。
ただし、安定した企業であっても希望どおりに開発へ配属される保証はなく、保守運用やテストが長く続く可能性もあります。
SIerを選ぶ際は、企業規模や知名度だけを見るのではなく、未経験者が入社後にどんな工程を経験し、何年後にどの職種へ進んでいるかを確認することが必要です。
メリットとデメリットを理解したうえで、自分の希望に合う育成環境を選びましょう。

メリット:研修、チーム開発、安定した経営基盤で基礎を身につけやすい

SIerのなかには、入社後にビジネスマナー、IT基礎、プログラミング、データベース、ネットワーク、情報セキュリティなどを数週間から数か月かけて学べる企業があります。
未経験者にとって、分からない点を質問できる同期や先輩、レビューを受けられるチーム開発の環境は大きな安心材料です。
また、顧客との長期取引や安定した経営基盤を持つ企業では、景気変動時にも教育投資や雇用が比較的維持されやすい傾向があります。
一方で、研修期間の長さだけでは実践的な成長を判断できません。
研修後にどの部署へ配属されるのか、研修で学んだ言語を使う案件があるのか、現場でメンターが付くのかを確認し、学習が実務経験につながる会社を選ぶことが重要です。

メリット:大手SIerや大手企業の案件で業務知識と調整力が身につく

SIerでは、金融、保険、製造、物流、通信、公共といった社会インフラを支える大手企業のシステムに関わる機会があります。
こうした案件では、技術だけでなく、業界特有のルール、セキュリティ基準、法規制、品質管理、障害を防ぐための手順を学べます。
複数の部署や協力会社が関わる大規模プロジェクトでは、議事録の作成、進捗共有、課題管理、スケジュール調整といった仕事も重要です。
これらの経験は、将来リーダーやPMを目指す際に役立ちます。
ただし、大規模案件は担当範囲が細分化されやすく、自分がシステム全体のどこを担っているか見えにくいこともあります。
任された作業の背景を質問し、業務と技術のつながりを理解する姿勢を持つことで、配属経験の価値を高められます。

デメリット:開発より運用・保守・テスト中心の配属になることがある

未経験でSIerに入社した場合、最初から新規開発や要件定義を任されるケースは多くありません。
品質を守るためのテスト、問い合わせ対応、システム監視、手順書に沿った運用、データ修正などから始めることは一般的です。
これらの業務にも、システムの安定稼働を支える重要な価値があり、障害対応力や業務知識を得られるメリットがあります。
しかし、数年間にわたり定型作業のみで、コード作成、設計、改善提案の機会がない場合は、転職市場でアピールできる技術経験が不足するおそれがあります。
面接では未経験者の初回配属、開発案件への異動基準、自己学習を案件へ生かした事例を質問してください。
入社後も資格取得やポートフォリオ作成を続け、希望職種を上司へ伝えることが重要です。

デメリット:年功序列や長いプロジェクトで技術の選択肢が狭まる場合もある

SIerには長期雇用を前提に、勤続年数や役職に応じて給与・役割が上がる制度を採用している企業があります。
安定性というメリットがある一方、若手が新技術に挑戦したいと考えても、既存システムの保守や社内のルールが優先され、希望を実現しにくい場合があります。
特に大規模な基幹システムでは、古い言語やオンプレミス環境を扱うこともあり、モダンなWeb開発やクラウドへ移るには自主的な学習が必要になることがあります。
ただし、レガシー技術の経験自体が直ちに無価値になるわけではありません。
業務知識と移行プロジェクトの経験を組み合わせれば、クラウド移行やDX支援で強みになることもあります。
自社の技術投資、クラウド案件の比率、社内公募制度を確認し、将来の選択肢を広げられる会社かを見極めましょう。

SESに未経験で入社するメリット・デメリット

SESに未経験で入社する場合の最大の特徴は、自社だけではなく顧客先の多様なプロジェクトで実務を経験できる可能性があることです。
開発、インフラ、クラウド、セキュリティ、社内SE支援など、企業の営業力と取引先の幅によって案件の選択肢は変わります。
希望分野に近い案件へ早く入れれば、短期間で技術力を高め、次の転職や年収アップにつなげることも可能です。
一方で、案件の質、待機時の対応、現場変更の頻度は会社ごとの差が非常に大きく、入社前の見極めが欠かせません。
未経験歓迎という言葉だけで応募せず、教育後の配属先、案件選択のルール、営業担当の支援、給与制度を確認したうえで判断しましょう。

メリット:アプリ開発・インフラ・セキュリティなど希望分野の案件を選べる可能性

SES企業では、複数の顧客から寄せられる案件のなかから、本人のスキルや希望に合う現場へ参画する仕組みを採用している場合があります。
たとえば、Webアプリケーションを作りたい人はJavaやJavaScriptの開発案件、インフラに興味がある人はネットワーク運用やAWS構築案件、セキュリティを学びたい人は監視・脆弱性対応の案件を目指せます。
未経験のうちは選択肢が限られるものの、学習内容と希望を営業へ継続して伝えることで、次の案件で担当領域を広げやすくなります。
ただし「案件選択制」と書かれていても、経験年数や案件数によって実態は異なります。
面接では、未経験入社者が希望分野へ配属された割合、希望と異なる案件を提示された場合の対応、案件情報をどこまで開示してもらえるかを確認してください。

メリット:AI、DX、クラウドなど成長領域の実務経験を早く積める

AI、DX、クラウド、データ分析、セキュリティといった成長領域では、人材不足を背景にエンジニアの需要が高まっています。
SES企業がこれらの分野の案件を多く持っている場合、未経験者でも研修や補助業務から入り、比較的早い段階で市場ニーズの高い技術に触れられる可能性があります。
特にAWS、Azure、Google Cloudなどのクラウドは、インフラ運用の基礎と組み合わせて経験を積むことで、キャリアの選択肢を広げやすい領域です。
ただし、求人でAI案件をうたっていても、実際にはデータ入力やテストのみを担当するケースもあります。
技術名の華やかさではなく、どのツールを使い、設計・構築・実装・運用のどこまで経験できるのかを確認しましょう。
自主学習で資格取得や成果物作成を行い、案件に入る準備をしておくことも効果的です。

デメリット:営業力や案件の質でキャリアアップの速度が左右される

SESでは、自社の営業担当がどのような取引先を持ち、どのように案件を提案するかによって、エンジニアのキャリアが大きく変わります。
顧客と直接取引が多く、技術内容を理解した営業がいる会社なら、本人の希望や成長段階に合う案件を提案してもらいやすくなります。
反対に、案件数が少ない、営業が現場の内容を把握していない、短期的な稼働を優先する会社では、スキルアップにつながらない業務を繰り返すおそれがあります。
未経験者は自分だけで案件の良し悪しを判断しにくいため、入社前にキャリア面談の頻度、営業の人数、技術相談ができるエンジニア組織の有無を確認することが大切です。
入社後も受け身にならず、学習した技術、希望職種、避けたい業務を明確に伝え、スキルシートを更新し続けましょう。

デメリット:待機・頻繁な現場変更・低単価案件を避ける見極めが必要

SESでは、契約終了と次の案件開始の間に待機期間が発生することがあります。
待機中も給与が全額支払われるのか、何を学習・勤務するのか、待機が長期化した場合にどう支援されるのかは、会社によって異なります。
また、数か月ごとに現場が変わると、技術の習得が浅くなったり、人間関係の構築に負担を感じたりすることがあります。
低単価案件に長く固定されると、給与が上がりにくく、設計や開発へのステップアップも難しくなるため注意が必要です。
選考時には、直近の待機率、平均参画期間、待機時の給与、案件単価の開示方法、案件変更の実績を質問しましょう。
回答が曖昧な企業や、入社を急がせて詳細を説明しない企業は慎重に検討するべきです。

未経験者がSIer・SES選びで失敗しないための企業チェックリスト

未経験者の就職・転職では、求人票だけで企業の実態を正確に把握することは困難です。
特にSIerとSESは、同じ職種名や未経験歓迎の表記でも、研修内容、配属先、給与、働き方、案件の質が大きく異なります。
応募先を比較する際は、気になる条件を一つずつ質問し、回答をメモして判断基準をそろえましょう。
複数社を受ける場合は、年収だけでなく、入社1年目に経験できる業務、3年後のキャリア例、相談相手の有無を表にして比較すると判断しやすくなります。
以下のチェック項目を活用し、入社後に「想像していた仕事と違った」と後悔するリスクを減らしてください。

  • 未経験者向け研修の内容、期間、研修後の配属実績
  • 最初に担当する業務と、開発・設計へ進むための条件
  • 残業、休日、待機時の給与、リモート勤務の実態
  • 顧客との取引形態、案件の商流、キャリア面談の頻度
  • 昇給・賞与・資格手当・評価制度の具体的な基準

研修内容と配属実績を確認:研修だけで終わらず開発案件に入れるか

未経験歓迎の求人では研修制度がアピールされますが、重要なのは研修の豪華さよりも、研修後にどのような仕事へ配属されるかです。
プログラミング研修を受けても、配属先が長期の監視やヘルプデスクのみであれば、学んだ内容を実務で深めにくいことがあります。
面接では、研修の期間、使用する言語や教材、講師が社内エンジニアか外部委託か、課題制作やチーム開発の有無を確認しましょう。
さらに、直近の未経験入社者が研修後に何割開発案件へ入ったか、どの職種へ配属されたか、配属までの平均期間を聞くことが有効です。
数字や具体例で答えてくれる企業は、育成プロセスを管理している可能性が高いといえます。
研修中も自習だけに頼らず、質問・レビュー・成果発表の機会がある環境を選びましょう。

求人の「未経験歓迎」「リモートOK」を鵜呑みにせず仕事内容を面接で聞く

「未経験歓迎」は、教育前提で採用する意味の場合もあれば、人材確保のために経験不問としているだけの場合もあります。
また、「リモートOK」も全社員が在宅勤務できる意味とは限らず、経験者のみ、案件による、週数日のみといった条件が付くことがあります。
求人の魅力的な表現を見たら、実際に未経験者が担当する業務、出社頻度、研修中の勤務形態、配属先決定の方法まで掘り下げて質問してください。
確認したい質問としては、「入社半年の社員はどのような案件で何を担当していますか」「フルリモートの社員は全体の何割ですか」などが挙げられます。
回答が抽象的な場合は、労働条件通知書や内定時のオファー面談でも再確認しましょう。
期待だけで決めず、事実に基づいて入社先を選ぶ姿勢が重要です。

残業時間、年休、賞与、住宅・家賃支援、週休2日制など待遇を比較する

エンジニアとして長く成長するには、スキルアップの機会だけでなく、健康を維持しながら学習を続けられる待遇も必要です。
求人を比較する際は、月給の額面だけでなく、固定残業代の時間、実際の残業時間、年間休日、完全週休2日制か週休2日制か、賞与の支給実績を確認してください。
完全週休2日制は毎週2日休みですが、週休2日制は月に1回以上2日休みの週があるという意味であり、両者は異なります。
住宅手当、家賃補助、資格手当、通勤手当、退職金、育児支援なども、長期的な生活設計に影響します。
ただし、福利厚生が多くても基本給が低い、昇給しにくい場合もあるため、給与明細の内訳と評価制度を合わせて確認しましょう。
無理のない働き方ができる会社を選ぶことは、5年後の市場価値を高める継続学習にもつながります。

案件の商流、取引先、エンジニアの定着率、キャリア支援を確認する

SESやSIerの求人では、取引先が大手企業であることを強調するケースがあります。
しかし、大手企業の案件に関わっていても、自社が何次請けなのか、未経験者がどの工程を担当するのかによって得られる経験は異なります。
面接では主要取引先、プライム案件の割合、自社チームで参画する案件の割合、上流工程へのステップアップ事例を確認しましょう。
加えて、エンジニアの定着率、平均勤続年数、離職理由、1on1面談やキャリア相談の頻度も重要な指標です。
定着率だけを見て安心せず、算出期間や対象人数を確認し、実際に若手エンジニアが成長しているかを見極めてください。
技術者出身の上司、社内勉強会、資格支援、案件変更の相談窓口がある企業は、未経験者が孤立しにくい環境といえます。

還元率だけで判断しない:給与の内訳、評価制度、資格取得支援を見る

SES企業の求人では、還元率の高さを訴求するものがあります。
還元率とは一般に、顧客から受け取る案件単価のうち、給与や社会保険、福利厚生などとしてエンジニアへ配分する割合を示す考え方です。
ただし、計算方法は企業によって異なり、何を分母・分子に含めるかが統一されているわけではありません。
高還元率という数字だけでなく、基本給、固定残業代、賞与、待機時給与、昇給条件、社会保険、教育費を含めた総合的な待遇を確認する必要があります。
また、未経験者にとっては、資格取得の受験料補助、書籍購入補助、研修、メンター制度など、成長へ投資してくれる仕組みも重要です。
透明性のある給与説明と、スキル向上を評価する制度の両方がある企業を選びましょう。

新卒・第二新卒・30代未経験で変わるSIerとSESの選び方

SIerとSESを選ぶ基準は、年齢やこれまでの職歴によっても変わります。
新卒はポテンシャルを前提に長期育成を受けやすく、第二新卒は前職で身につけた社会人経験を生かして職種転換を狙えます。
30代未経験の場合は、求人の数が限られることもありますが、学習実績、前職の強み、入社後に早く戦力になる意欲を示せれば採用の可能性はあります。
どの年代でも、企業が求めるのは「未経験だから何もできない人」ではなく、自ら学び、報告・連絡・相談を行い、チームで継続的に成長できる人材です。
自分の状況に合った応募先と選考対策を行い、無理のないキャリアの入口を選びましょう。

新卒:教育制度と長期的な育成方針を軸にSIer・SESを比較する

新卒は実務経験がないことを前提に採用されるため、初任給の高さだけでなく、3年から5年かけてどのように育成する会社かを重視するべきです。
新卒採用を継続しているSIerは、集合研修、OJT、配属後のフォロー、資格取得支援が整っていることが多く、ITの基礎から学びたい人に向いています。
一方、SESでも新卒研修が充実し、早期から開発やクラウド案件へ挑戦できる企業があります。
企業研究では、研修日数、配属先の決め方、若手社員の担当業務、文系出身者のキャリア例、離職率を確認しましょう。
説明会や社員面談では、「入社3年目の社員はどんな技術を使い、どの工程を担当していますか」と具体的に聞くことが有効です。
長期的に成長できる環境を選ぶことが、新卒時の企業名以上に将来の選択肢を左右します。

第二新卒:前職経験を生かし、ポテンシャル採用で開発職を狙う方法

第二新卒は、社会人としての基本的なマナーや仕事の進め方を身につけている点を強みとして伝えられます。
前職が営業、販売、事務、製造、医療、教育などであっても、顧客対応、業務改善、数値管理、チーム連携の経験はIT業界で活用できます。
たとえば営業経験がある人は顧客折衝や要件整理、事務経験がある人は正確なテストやドキュメント作成、製造経験がある人は業務知識を生かしたシステム開発で強みを出せるでしょう。
SIerでは業務知識と調整力、SESでは学習意欲と技術への適応力を評価される場面があります。
応募前にプログラミング学習を始め、GitHubの成果物や取得した資格を用意すると、本気度を示しやすくなります。
前職を短期間で辞めた理由は他責にせず、エンジニアとして実現したいことへ前向きにつなげて説明してください。

30代未経験:年齢不問の求人でも求められる学習実績と志望動機

30代未経験でもエンジニアを目指すことは可能ですが、新卒や20代と同じようにポテンシャルだけで採用されるとは限りません。
企業側は、入社後の定着性、学習の継続性、年下の先輩からも素直に学べるか、前職経験をどう生かせるかを確認します。
そのため、年齢不問・未経験歓迎の求人に幅広く応募するだけではなく、プログラミング学習の期間、作成したアプリ、取得資格、IT業界を選ぶ理由を準備することが重要です。
インフラ運用、クラウド監視、テスト、社内システム支援などを入口にし、実務経験を積みながら設計構築や開発へ広げるルートもあります。
ただし、条件が極端に低い求人や、業務内容が不明確な求人には注意が必要です。
生活との両立を考え、給与、勤務地、研修期間、キャリア支援を現実的に比較し、長く続けられる会社を選びましょう。

中途採用の面接で伝えるべき自己PR:なぜエンジニア転職なのか

未経験者の中途採用面接では、現時点の技術力だけではなく、「なぜエンジニアになりたいのか」「なぜその企業なのか」「入社後にどう努力するのか」が重視されます。
自己PRでは、IT業界は将来性があるからといった抽象的な理由だけで終わらせず、前職で感じた課題や学習を始めたきっかけを具体的に伝えましょう。
さらに、学んでいる言語、学習時間、作成物、つまずいた点をどう解決したかを話すと、継続力や問題解決力を示せます。
企業ごとに、SIerなら顧客課題やチーム開発への関心、SESなら希望技術と案件を通じた成長計画を整理しておくと効果的です。
前職で培った強みと、未経験分野を学ぶ行動を結び付けることで、採用担当者が入社後の活躍をイメージしやすくなります。
背伸びして経験を偽るのではなく、できることと学ぶべきことを誠実に伝えてください。

5年後に市場価値の高いエンジニアになるキャリア戦略

未経験から市場価値の高いエンジニアになるには、入社先を選んだ後の行動が重要です。
SIerでもSESでも、受け身で配属を待つだけでは、担当業務が限定され、5年後に説明できる実績が少なくなる可能性があります。
まずは基礎技術と仕事の進め方を身につけ、次に設計や顧客対応へ担当範囲を広げ、最終的には技術専門職かマネジメント職かを選べる状態を目指しましょう。
キャリアは一度決めたら変えられないものではありません。
定期的に求人情報や転職市場を確認し、現在のスキルで評価される点と不足している点を把握することで、社内異動や転職を適切なタイミングで選択できます。

入社1〜2年目:プログラミング基礎、資格、実務経験を積み上げる

入社1〜2年目は、華やかな仕事を急ぐよりも、エンジニアとしての土台を作る時期です。
開発職であれば、プログラミング言語、データベース、Git、テスト、Linuxの基礎を学び、担当した機能や不具合対応を自分の言葉で説明できるようにしましょう。
インフラ職であれば、ネットワーク、サーバー、OS、監視、クラウドの基本操作を身につけ、障害時の切り分け手順を理解することが大切です。
資格は目的ではありませんが、ITパスポート、基本情報技術者、AWS認定などは、学習の指標や未経験者の基礎知識の証明として役立ちます。
日報、スキルシート、個人メモに使用技術、担当工程、改善内容、成果を記録しておくと、面談や転職活動で実績を整理しやすくなります。
業務外でも小さなアプリや技術ブログを作り、学習を継続する習慣を身につけましょう。

3年目:設計・構築・顧客対応へ広げ、上流工程を経験する

3年目を迎える頃には、指示された作業をこなすだけでなく、なぜその設計や手順が必要なのかを考え、改善提案できる状態を目指します。
開発エンジニアなら詳細設計、コードレビュー、テスト設計、小規模な機能のリーダーを経験し、インフラエンジニアなら設計、構築、移行、運用改善へ担当領域を広げるとよいでしょう。
SIerでは顧客との打ち合わせや要件整理、SESでは現場で得た技術を次案件の希望へつなげることが重要になります。
この時期に、後輩への説明、タスク管理、見積もり、関係者との調整を経験しておくと、技術スペシャリストとリーダーのどちらへ進む場合にも役立ちます。
現在の会社で希望経験を得られないときは、上司や営業へ具体的な目標を伝えましょう。
改善されない場合は、転職市場で求められるスキルを確認し、次の環境を検討する判断も必要です。

5年目:技術スペシャリスト、リーダー、PM、ITコンサルタントから選ぶ

5年程度の実務経験を積むと、キャリアの方向性をより明確に選べるようになります。
技術を深めたい人は、バックエンド、フロントエンド、クラウド、データ、セキュリティなどの専門性を高め、設計から実装までリードできるスペシャリストを目指せます。
チームを動かすことにやりがいを感じる人は、リーダーやプロジェクトマネージャーとして、品質、コスト、納期、メンバー育成を担う道があります。
顧客の経営課題や業務改革により近い立場で関わりたい人は、業務知識とIT知識を組み合わせ、ITコンサルタントを目指すことも可能です。
どの進路でも、過去の経験を単に年数で語るのではなく、どんな課題に対し、どのような技術・役割で、どんな成果を出したかを説明できることが重要です。
5年目をゴールにせず、次の専門性を選ぶための分岐点として捉えましょう。

結論:SIerかSESかより「成長できる案件と企業」を選び、定期的に転職市場を確認する

未経験エンジニアがSIerとSESのどちらを選ぶべきかは、会社の分類だけでは決められません。
SIerには安定した研修、大規模案件、上流工程を経験しやすい魅力があり、SESには多様な技術案件を通じて実務経験を早く積める魅力があります。
一方で、SIerでも技術経験が偏ることがあり、SESでも案件の質や営業支援によってキャリアが停滞することがあります。
最終的に重視すべきなのは、未経験者が基礎を学べるか、開発・設計・構築など次の段階へ進めるか、相談できる人がいるか、努力が給与や役割に反映されるかです。
入社後も半年から一年ごとにスキルを棚卸しし、求人情報や市場の需要を確認してください。
SIerかSESかという入口にとらわれず、自分が成長できる案件と企業を選び続けることが、5年後の市場価値を高める最も確実な方法です。

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